「泣けた、泣けなかったは、あまり関係ない」君の膵臓をたべたい(2017) 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)
泣けた、泣けなかったは、あまり関係ない
まず、主演の浜辺美波さんの演技が素晴らしい。台詞回しはキャリアの浅さが見え隠れする場面もありますが、表情、特に目の演技が秀逸で、明るく振る舞うヒロインの「闇」の深さを、表情が急変するワンカットで魅せるあたり、ドキっとさせられます。この映画の良さは、お涙頂戴的なノリではなく「もう届かないあの人は何を考え、何を感じていたのか」という普遍的なテーマにあり、その想いに段階的に主人公達が触れて行くストーリーテリングが秀逸。一見すると猟奇的かと誤解されがちなタイトルが、最後には全く違う意味合いでストンと胸に落ちるのは、ドラマとしての積み重ねが丁寧だからでしょう。
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猫シャチさんのコメント
2017年8月20日
>まことさん
カメラが寄ってない時でも、はっとするような表情のお芝居されてますよね。「咲-Saki- 」では原作のキャラに寄せて表情芝居は抑えられてたので、今回見て「ああこんなお芝居するんだな~」と関心しました。(上からですみません..)