「まさに息もつかせぬ迫力だが…」ドント・ブリーズ 隊長62さんの映画レビュー(感想・評価)
まさに息もつかせぬ迫力だが…
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ほぼ密室と化した家(厳重な戸締り)で鬼気迫った人間の怖さを体感するハメになった強盗集団の若者たちが描かれた作品。
タイトル通り息をつかせぬ展開で見ているこちらも食い入るように
画面を見つめてしまう面白さはある。
また「いくら大金を持っていてもここまで家を守るかね?」
という疑問は自分の娘を死なせた娘の監禁で納得できるし、
基本的には強盗に入る若者3人組が悪いと思いつつ「いくらなんでも強盗犯に制裁を加え過ぎでは?」と思わせる盲目老人の狂気が監禁した娘への仕打ちで裏打ちされているのも陰湿的な作品づくりに大きく貢献している。
ただ、いまひとつ作品に乗り切れないの理由が娘を監禁している行為とその娘への仕打ちであるのも事実。
やはり作品に見入ってしまう以上、
「どうやって盲目の元兵士が人を誘拐できたんだろうか?」とか
「盲目の人間がどうやって精子の凍結を行ったんだろうか?」
とふと気になってしまう。
ホラー映画において細かい点を気にするのはあまり得策ではないのし意味もないのだが、元兵士の狂気を支えるポイントなだけに個人的には残念だった。
それにラストにかけての怒涛のラッシュは、少し長すぎてせっかくの迫力が薄まってしまった印象。
ただ呪怨のような呪われた家でなくても、
「入ったヤツは生きて出られない」的な空気感は素晴らしい。
幽霊やモンスターを出さない系ホラーとしては
かなりの力作だった。
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