劇場公開日 2016年12月16日

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「突き抜けたグロテスク描写のリメイク版『死霊のはらわた』から一転、ビジュアルエフェクトに頼らない演出で仕上げられたハイテンション密室スリラー」ドント・ブリーズ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0突き抜けたグロテスク描写のリメイク版『死霊のはらわた』から一転、ビジュアルエフェクトに頼らない演出で仕上げられたハイテンション密室スリラー

2016年9月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

色々ドン詰まった思慮の浅い若者3人が多額の現金を自宅に貯めこんでいると噂のある盲目の独居老人宅に忍び込んでみたら、その老人はとんでもない殺人スキルを持つ退役軍人で、灯りが絶たれ絶望的なピンチに陥る・・・というご愁傷様でしたとしか言いようのないお話。

監督はウルグアイの俊英フェデ・アルバレス。首都モンテビデオをUFO/ロボット軍団が襲撃する自作映像を動画サイトで公開して世界的に話題になったことでサム・ライミに見出されて監督に抜擢されたリメイク版『死霊のはらわた』では突き抜けたグロテスク描写とラテン的なドライ感が爽快でしたが、今回は舞台がほとんど一軒家、かつ視界の効かない暗闇の中というミニマルな設定のもと、微かな吐息や足音でスリラーのテンションをキリキリと上げていくある意味真逆の演出で勝負、ビジュアルエフェクトに頼らないスリラーも一級品に仕上げる監督の力量に驚嘆しました。

よね