「【”艱難辛苦汝を玉にす。可愛くない子には旅をさせよ!”心に深い傷を抱える男二人の旅立ちの記。】」思いやりのススメ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”艱難辛苦汝を玉にす。可愛くない子には旅をさせよ!”心に深い傷を抱える男二人の旅立ちの記。】
■ALOHA
・ASK
・LISTEN
・OBSERVE
・HELP
・ASK AGAIN
という言葉を習いながら、”ある出来事のために”作家の筆を折った、ベンジャミン(ポール・ラッド)は新米介護士に。
ーこの言葉、介護士ではなくても、万民に必要じゃないか・・。-
<Caution! 以下、少しストーリーに触れています>
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ベンの初仕事は3歳から筋ジストロフィーになったトレヴァー。(クレイグ・ロバーツ:素敵な若手俳優見つけた・・)
体は不自由だが、頭は切れる相当なヒネクレモノである。
この二人が”お下劣ワード”を連発しながらも、徐々に打ち解けていく。
大銀行の支店長の母、エルサ(ジェニファー・イーリー)はベンに”あの子が介護士に心を開いたのは貴方が初めてよ・・”
トレヴァーは、アメリカのダサイ名所マップを見せる。赤い星印がついた地点の名前は「世界一深い穴」・・・。
そして、エルサの反対を押し切り、二人は「世界一深い穴」へ・・
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この時点で、今作に一気に引き込まれている。
ベンを演じる、ポール・ラッドが深い悲しみを抱えつつも、得意のお笑いキャラをチラつかせる辺りも絶妙である。
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■トレヴァーのやりたい事
・立ちション。
・いつも見ている(美女を?)TVコマーシャルの”世界最大の牛”を見る事。
・「世界一深い穴」を見る事。
・そして、旅の途中に一つ追加された”やりたい事”。
ーこの、”やりたい事”の設定と実現したシーンが絶妙である。笑いあり、哀しみあり・・。-
道中、
・ファッ〇ンクールな女の子、”ドット(セレーナ・ゴメス):デンバーへ向かう人生をやり直す旅に出ている。”
・車が故障して立ち往生していた”妊婦ピーチズ”(ミーガン・ファーガソン)も加わり、旅は続く・・。
トレヴァーの初めての恋、父とのほろ苦い再会⇒意気消沈するトレヴァーを一括するドットの言葉。
そして、「世界一深い穴」の底で起こった&やらされた二つの出来事。
ー”涙と笑い・・”。いやあ、人類史上最大の・・って・・-
<”様々な親の姿”を絶妙に描きつつ、子供達が成長していく姿を描いた素晴らしき作品である。深い喪失感から再生していく作品でもある。ロードムービーとしても一級品。>