「映画館で見たかった…」ブレードランナー 2049 ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館で見たかった…
ブレードランナー ファイナルカットを先日鑑賞したため、すぐに本作も鑑賞。ドゥニ・ビルヌーブ監督はやはり期待を裏切らなかった。
ストーリーは主人公である警官の新型レプリカントが旧型のレプリカントを抹殺するという任務を遂行中に前作で登場したレイチェルの遺骨を発見し…というもの。
まず、本作の特筆すべき点は音響と撮影である。重低音がメカニカルな街並みから響き渡るようで圧倒され、アングルや明暗にこだわったカメラワークは圧巻である。前作から引き継いだ世界観にプラスして、より現代的な問題を呈示しながら更にディープに描いており、本当に心奪われる。
主人公を演じたライアン・ゴズリングはニヒルなレプリカントを演じ、自分で自身のことがわからず苦しむ様子を上手く表現していた。
主人公Kが一体何者なのか(二択)について、展開が読めず終盤まで目が離せない。結局、デッカードはレプリカントなのかについては触れられておらず謎のままだが、デッカードの登場はやはり前作のファンにとっては嬉しいものであろう。
前作よりも更に我々現代人に寄り添う普遍的な問題をドゥニ・ビルヌーブ監督は呈示してきたように思える。ファンを裏切ることなき、壮大なスケールでより興味深く描いた本作は紛れもなく傑作である。
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