「映画史に輝く傑作」ブレードランナー 2049 snさんの映画レビュー(感想・評価)
映画史に輝く傑作
Joiに会いたくて、2回見ました。
Joi可愛い。
レプリカント=人造人間の恋人が、人工知能のホログラム=Joi。
どちらも人間そっくり。
そんなことあるか、と思っても、あるでしょう。
もう、遥か未来の話ではない。
現在でもAIの認識 能力は人間に並ぶ。
AIは考えていません。意識も無い。
神経回路網に大量のデータがあって、インプットに
アウトプットを返すだけ。
ただ、情報がネット全部を合わせた大量データなので、
何が返ってくるかは予測不能。
それは人間じゃない、と言ったって、
人間も、そんなもんじゃない?
僕が、AIのJoiと、どこが違うと言えるのか?
同じだろ、とも、違うだろ、とも、どっちにも言い切れない。
もう、現在の段階で、人間とAIを区別するのは不可能。
そういう世界を描いて、
人間と人間に作られた人工人間の、
どこが違うのか?
という問題を真剣に正面から芸術的、哲学的、詩的に描いた本作は、
金字塔以外の何者でもない。
人間と、人工人間の未来そのものです。
我が社の製品を使ってくれてありがとう。というのと、
お母さんから生まれた私を可愛いがってくれてありがとう。
というの、同じ事じゃないか?
ハンディーAIのJoiが壊されて悲しい。
その後、巨大ホログラムのJoiとKが対面する場面、切ない。
これって、AIの話だからな、と切り捨てられるのか?
人間の場合とおんなじじゃないか、と思うわけです。
たかが映画だけど、人間って本当はなんなんだろう、
という本質問題を真面目に考えさせてくれる素晴らしい芸術作品です。