「真実」22年目の告白 私が殺人犯です ガブさんの映画レビュー(感想・評価)
真実
藤原竜也と伊藤英明がダブル主演という事でタイトルにとても興味が惹かれて観てきました。
藤原くんの独特の雰囲気がいいですね。
怪しさ、殺人者の雰囲気が似合ってると思いました。
曾根崎が有名になりある種、神格化されている姿は藤原くんという事も相まって「デスノート」のキラの様に見えました。
正直に言うと、最初から藤原くんが犯人という事に若干違和感がありました。
作中で特に年齢は出てきてなかったと思いますが藤原くんは確か35歳。
となると22年前は13歳です。
一人、二人ならわかります。
でも、必ず二人組を相手にし、五人も人を殺し、中にはヤクザもいる、そして警察が見つけられない。
ちょっと13歳の少年が大の大人を相手に無理がありはしないかという所です。
それでも体の傷や、その立ち振る舞いが、やっぱり犯人なのかなと思わせてくれる。
話の構成や、藤原くんのそして拓巳の演技が見事だったという事だと思います。
最後まで観ると、見方がかわりますが曾根崎を憎みながらも、その命を守らなければいけない牧村の姿に辛いんだろうなって見てました。
少しだけ、その気持ち返してよって思いましたけど(笑)
時効が成立し、屋上で怒る拓巳。
野村くんのあんなに怒る姿は見たことなかったのでその芝居が新鮮に見えました。
TV局で妹が死ぬ姿に、牧村が涙していましたが一番あそこで泣きたかったのは拓巳でしょう。
まだ自分の正体を明かせない状態で、自分が犯人だと言っているのだから泣く事なんてできない。
精一杯の行動が真犯人と名乗る男をペンで刺す。
建前としては自分以外の犯人を名乗る男への怒り。
でも、そのペンには真犯人への恨みが込められていたと思います。
二転三転するシナリオ構成は面白く、次がどうなるのかとワクワクしながら観ることができました。
最近、観た邦画の中では断トツで私に刺さりましたね。
自分が体験したトラウマを人にしてしまう。
それを話す拓巳の姿に彼もまた同じ道を歩まないかと心配になりました。
これからは穏やかに健やかに自分の人生を生きて欲しいですね。