「役者の使い方が非常に巧み」22年目の告白 私が殺人犯です pearpoohさんの映画レビュー(感想・評価)
役者の使い方が非常に巧み
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1995年という年を象徴する為に盛り込まれたような阪神淡路大震災。被災者をリアルに知っているだけに、生きる気力がないという表現に使われるのは歯がゆい思いでした。
地震にも負けない強い心を持って亡くなった方々の分も毎日を大切に生きていこう
"幸せ運べるように"の歌詞にある一節です。被災者はそんなにヤワくないです。生きるのに必死でした。因みに言うと衣服もあんなに小綺麗ではなかったです。
とはいえ、事件が震災から3ヶ月ほどしか経っていなかったという点と、医療従事者としてなす術なく、目の前で消えていく命を目の当たりにした人間、という観点からすると、ギリ初期の罪悪感を口にするのは有りかもしれませんが…
藤原竜也がリカさんの映像を見て、手を緩めたきっかけが何だったのか、口パクで何かを言っていたリカさんの口から「死にたくない、タクミくんと生きたい」という言葉が出て、それを読み取ってのことだったら良いのに、でもそれはそれで又、彼にとっては辛いことですが…
演技としてはどの役者も主役クラスの豪華キャストだったが、伊藤英明も仲村トオルも藤原竜也の怪演ぶりを、真犯人が判明するまでは出過ぎず、薄すぎず上手く引き立たせていたと思います。
そして犯人バレした所で、仲村トオルがほぼ主役に成り替わるべくの怪演。役者の使い方が非常に巧みだったと思います。
伊藤英明ファンの方には少し物足りなかったかもしれませんが、迫力押しだった伊藤くんも味のある脇役が出来るようになって来たということですね。
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