「男前が3人揃うと」22年目の告白 私が殺人犯です 独りよがりさんの映画レビュー(感想・評価)
男前が3人揃うと
時効後の犯罪に関する告白本を出した人物をめぐる、刑事とマスコミの物語。昔からいけ好かないサイコ系の犯人させたら天下一品の藤原竜也が、その男前ぶりと嫌味ぶりを存分に発揮するところから物語は始まるが、ここに、これぞオトコ!と手を叩きたくなる、男臭い伊藤英明が熱い思いを内に秘めつつどこかワルを感じさせる現場刑事として絡んでいく。さらに、仲村トオルが、2人の間を取り持つメディア代表の知的キャスターとして登場してくると、画面はどこ見ても、男前だらけ。しかも、タイプが全然異なる男前達。ときおり出てくる岩城滉一の渋さがあー、元祖イケメンねと思いながら、このキャスティングはきっと女子目線で選んでるに違いないと勝手に想像しながらも、物語は予想もつかない展開となっていく。
それぞれの俳優のキャラと登場人物像がピタッとはまる感覚はなかなか素敵で、ある面、この映画はその裏を突きに来たとも言えるのですが、その裏切り感が心地いい。想定外かつ役者イメージから外れた展開に引き込まれつつ、物語の謎が解かれていくのだが、その一方で、ネット全盛時代の日本の持つ軽さを幾分嘲笑したり、マスコミのあり方もどこか批判的に見ているような気にさせるのも、この映画の効能か。
仲村トオルは危ない刑事、藤原竜也はデスノート、伊藤英明は海猿と、それぞれテレビドラマを見ていたおじさんからすると、この3人の競演だけで、嬉しくなっていたが、ここに、私が大好きな石橋杏奈ちゃんが出てきたのを発見して、ナイスチョイスとこの映画をもっと応援したくなったのは、軽薄すぎですかね。
今年は大して観てないが、今のところ、今年No.1ですね。家帰って、huluで藤原竜也の藁の楯を見たくなりました。