「音楽に飲み込まれたい。が…。」シークレット・オブ・モンスター 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽に飲み込まれたい。が…。
予告編動画には心理・パズルミステリーとあるが、ミステリーにはほど遠く、それほど掘り下げられる事のない政治・家族ドラマといったところか。
とにもかくにも、映画のテーマを読み取るのが難しい作品に思えた。
短い期間の話ではあるが、その間でもプレスコット家にとっては大きな時が流れ、生活が変化している事が屋敷のインテリア、景観から見てとれるのが興味深かった。ヴェルサイユ調の家具、素敵です!
終始オーケストラBGMが素晴らしくて引きこまれるのだが、いかんせん音楽と映像がマッチしていない。
緊迫感のあるホラーシーンなの!?と思わせるのに、実際は全然違う、ただおじさんの歩いているシーンなだけでした。…という部分が多いのです。
実はこの映画、ノンフィクションだと思い込んで鑑賞したのですがまったくの作り物だったんですね。
フィクションだったのだと認識し架空の独裁者の幼少時代がこうだったのか、と考えるとどうにも嘘くさく思えて…。
主演子役の無垢な表情と、不満といきどおりにまみれた表情のコントラストが凄かった!あの年であの表現力、そして美しさ。彼をスクリーンで観れて良かったかな。
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