劇場公開日 2016年8月27日

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「暗闇の中に愛情を灯して」ライト/オフ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0暗闇の中に愛情を灯して

2017年4月1日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

こちらも昨年全米でスマッシュヒットし好評を博した低予算ホラー。
本作のすぐ後に公開された「ドント・ブリーズ」に話題を奪われた感だが、正統派のゾクゾク恐怖をたっぷり堪能出来る。
元ネタは驚異的回数を記録した恐怖動画。
それを、ホラー・マスター、ジェームズ・ワンのプロデュースで映画化。

精神不安定の母親から父親違いの弟マーティンを引き取ったレベッカ。
マーティンは暗闇の中の“何か”に脅えていた。
やがてレベッカにも、暗闇の中から“何か”が…!

ホラー映画に於いて暗闇は最恐の素材。
暗闇の中に何かが居る、暗闇の中で何かが起きる…と、ドキドキする想像を膨らます。
それは実生活でも。
子供時分、いや今でも、暗闇が怖い人は多い筈。
その恐怖を見事に具現化した巧みなホラー。
暗闇に蠢く影。明かりが点くと、そこには何も居ない。明かりが消えると、何かの影。また明かりが点くと何も居ない。再び、暗くなると…
暗闇を巧みに利用した恐怖演出が見事。結構何度かビクッとした。
その暗闇映像、効果的な音響、ラストのブラックライト映像は強烈なブルーの光で何処か美しく幻想的ながら恐怖感を煽る。
シンプルな作りと凝った見せ方。
まさしくジェームズ・ワン印。

ただ怖いだけがジェームズ・ワン印じゃない。
一見不良っぽいが、弟思いの逞しい姉。テリーサ・パーマーが好演。
“何か”の正体は、母が幼い頃入院していた精神病院時代に。
その“何か”は確かに恐ろしいが、過去を知ると憐れみを感じさせる。
母が最後に取った行動は、哀しくもジーンと熱くさせる。マリア・ベロがキチ○イと愛情の紙一重の難演。
怖さの中に人間ドラマをしっかり描くのが、ジェームズ・ワン印ホラーの好感の持てる点。

尺も短く、一気に見れる。
こちらも続編が決まったらしいが…、
低予算ホラーの宿命か(^^;

さてと今日は、明かりを点けて寝ようかな…なんてね。

近大