「観に行ってよかった」いきなり先生になったボクが彼女に恋をした もぐたんさんの映画レビュー(感想・評価)
観に行ってよかった
朝原雄三監督がアイドル映画を?「え?なんで」。こんな気持ちでスクリーンに向かいましたが、見始めからとても楽しい映画でした。
ヨンウン役のイェソンさんは韓国のベテランアイドルですが、演技の経験は少ないということで正直あまり期待はしていませんでした。
ところが予想を裏切り、とても魅力的な華のある動きに目を奪われました。ささいな表情もダイナミックな体の表現も映画向きな印象をうけました。
劇中、歌われる「勝手にしやがれ」はコジンテキニ、ご本家ジュリーにはおよばないと思いましたがイェソンさんバージョンもなかなかで、エンディングに流れる主題歌も作品に深みを加える力がありました。
W主演のさくら役、佐々木希さんはどの角度の表情やポーズも美しく、映画の正しい楽しみ方のひとつである「映画館の大きな画面で美人を堪能する」ことができました。
失礼ながら女優としての佐々木希さんの演技には疑いの先入観があったのですが、さくらの一生懸命さもすんなり伝わってきて、きれいな人だけではない魅力を感じました。
この映画に星5つをつけた最大のポイントは、ヨンウン・校長(佐藤正宏さん)そしてさゆりさん(ふせえりさん)のトリオです。
この三人組のバランスの良さはなんなんでしょう。やりとりの面白さ、さらにバーのマスター(吹越満さん)のいるシーンはずっと観ていたいくらい楽しさがあふれています。
沖縄の景色もあいまって、さわやかでにこにこできる、けれど登場人物の描写がけっこう細かくありきたりでないうえ達者な役者さんがさらっと演じてるので、妙な影もある深い映画でした。
タイトルの長さからして奇をてらったようでいて、ふたを開ければ映画の王道まっしぐら。
ターゲットが若い女性のようですが子供から大人まで、そしてぜひ男性にもおすすめしたいです。