「家族の話」マイ・ベスト・フレンド くろさわさんの映画レビュー(感想・評価)
家族の話
トワイライト1作目の監督作品という事で鑑賞。
(個人的にトワイライト1作目は映画としての出来がとても良いと思う)
それに以前友人から泣ける映画だとオススメされていた。なので友情モノ映画と思っていたが、また違った面から泣けてくるものがあった。
私が小学生3年生の時、母が胃癌で亡くなっている。
母もちょうどミリーと同じくらいの年で、姉弟2人は私より幼いが、私には兄がいたので状況は似ていると思った。
だから1番感情移入して泣いたシーンは、ミリーが娘に自分がいかに愛しているかを伝える所だった。(弟より?と聞く気持ちもとてもわかった)
その時娘は母を失いたくない一心で反発してしまうのだけど、その気持ちは痛い程分かった。幼心ではまだ生きているのに喪失を受け入れるのは難しいし、まだまだ母親の存在は必要だから。
でも今自分がミリーのように子を持てる程の年齢になって母親の気持ちが想像出来る。
遺される者たちへ自分が出来る事は、思いを伝え、愛を行動で示す、ただそれのみなのだと。
ミリーにとってジェスは友人というか、物心ついた頃から一緒に生きているならもう家族と思う。邦題はフレンドとついているから友情モノと思うかもだがこれは家族の話だなと勝手に思っている。
トニ・コレットとドリュー・バリモアのトップクラスの演技が光るが、脇を固める俳優陣の演技もとても良かった。(トワイライトでも演技が大袈裟じゃなく良い俳優の撮り方する監督だなと思っていた)
それに音楽のセンスも良い。ちょっと古臭いようでそうでもない、ちょいダサでメロディックな選曲がこういう映画にとても合ってる。
ミリーとジェスのファッション等の好みが正反対でもどちらもセンス良しの雰囲気でぶつかり合っていないというのも良い。これはデザイナーの力量か
泣くシーンは多めです。ティッシュを用意して観てください。