「育ててもらってありがとう」幼な子われらに生まれ くりさんの映画レビュー(感想・評価)
育ててもらってありがとう
別れた奥さんの相手の臨終に立ち会い
何が言えるだろう。
気まずい時、みにつまされるときの
発言でその人の人間性が
問われると思います。
娘をかわいがってもらって育てて
もらってありがとうございます。。
スクリーンを見ながら、離婚相手の
パートナーへの想定外のセリフに
驚きました。いい人すぎる。
自分がこの立場ならこんなこと
できるだろうか。
言えるだろうか。
全編にわたって、
自身に置き換えた時の想像を
繰り返しながら観ました。
反抗期の再婚相手の子供への対応、
別れた妻との再会時の会話。
どの場面でも、
切れてむちゃくちゃに
なる場面しか
頭に浮かびませんでした。
再婚相手の元旦那も、メンタルが
更正された描きかたでしたが、
あの流れからいくと、
娘にたかったり、借金のかたに
なにかやりそうなものです。
このテーマなら
描かれていた次のステップに
今の世の中の本音があるはずなのに
なにか表皮の物語のようで
それが表現されなかったのが
物足りないです。
心がえぐられるようなものを
どこかで期待していました。
でも、観ながら
どんどん悪化していくストーリーに
もうやめてーとなるので、
娘が元父親に会いにいかずに
収束してほっとしたところもあるかな。
住んだ事ないけれど、
丘を昇降するエレベーターのある
名塩ニュータウンは、
昔ドライブ中に見て知ってて
成功した人が住む街のイメージでした。
作品のなかのような、
意に沿わない仕事をこなして
家族を養う父親の存在があるんだなと
改めて思い直し。。
エンドロールを見ながら
思ったのは、
相手へのリスペクトを忘れずに
おごらずに、自分なりの誠意を
なくさなければ、いつかは
わかりあえるという
メッセージとして受け取りました。
多分 あの家族は大丈夫。
みんなも諦めるなと
伝えている気がしました。