「ニンジャ・オブ・イガ 組織票の陰謀」忍びの国 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ニンジャ・オブ・イガ 組織票の陰謀
公開楽しみにしていました!
すっごく、面白かったです!
ハラハラ、ドキドキ、ワクワク!
大野くん、カッコイイ~!
笑える所もいっぱいあったし、感動もしました!
もう一度見たいです!
…ってのは冗談で、
同日公開のハリウッドが海賊なら、こちらはニンジャー!
実際にあったとされる伊賀忍者と織田軍の争いを基にした和田竜の小説を、中村義洋監督が映画化。
ちなみに、今ヒットしてる「22年目の告白」を観に行かず(理由は他にもあるけど)、こちらを観に行った理由は、実話を基にした忍者vs侍、「のぼうの城」の和田竜原作、そして中村監督作であるという点に期待して。
で、その期待は、微妙だった。
確かに、昨今久しい忍者を題材にし、素直に楽しめる戦国エンターテイメントではあった。
でも…、思っていた以上に軽いノリ。それはそれで見易いが、初っぱなからこのノリなので、乗れるか否か。
日本人でも興味引かれる忍者vs侍がどう描かれるのかと思ったら、もう完全に漫画。史実の重みナシ。
幾ら忍者とは言え、あんなアクション出来ないでしょ。海外で公開された暁には、またヘンな誤解が生まれそう…。
普段はテキトー、自由を愛し、銭で動き、隣国からさらってきた女房に頭が上がらない。
が、誰もが認める伊賀一の忍び。
無門のキャラはユニークで魅力的だ。
だけど何だか、同日公開の海賊ヒーローと被って…。
さらにそれを大野が演じると、藤子不二雄の名作を汚したあのキャラをただ忍者に置き換えたにしか感じなかった。
で、あるワンカット、カメラ目線があったり、大野のPVみたいなアクション・シーンあったり、エンディングは勿論嵐の曲で、かなり辟易…。
ずっとこんな感じだったらヤだなぁ、と思っていたが、中盤から後半にかけてはなかなか持ち直し。
伊賀の国に攻め入るは、信長の“小倅”・信雄(のぶかつ)。
親の七光りで今の座に居る彼の、絶対に追い越す事など出来ない父を持った彼の苦悩。
その本音をぶちまけ、忠誠心薄かった家臣が彼に忠誠心を向けるシーンは結構グッと来た。
“川”と呼ばれる忍び同士の一対一の対決。合戦シーンはリアリティーの欠片も無いのに、“川”は大野と鈴木亮平の熱演と体を張ったアクションも相まって、凄みと真に迫るものがあった。
鈴木亮平演じる平兵衛は元忍者だったが、ある理由から忍者全てを嫌悪し、織田軍へ。
彼の役回り、彼の父もメンバーである伊賀忍者のお偉いたち=“十二家評定衆”の企み…。
“虎狼の族(やから)”“人でなし”と呼ばれる忍びの者たちの非情さ。
無門自身もそうだったが、ある悲劇によって…。
前半は内容やノリも含めイマイチで2・5採点にしようと思っていたが、中盤~後半でプラスで、採点3。
それでも3。人それぞれ好みはあるだろうけど、氾濫する5採点にはならないなぁ。
それにしても、あからさまな組織票としか思えない本作一本だけの高得点大量レビュー。
きっと、十二家評定衆の術にでもかかってるんだろうね。
どれ、自分もその術にかかって、絶賛レビュー&採点5にして、共感沢山得ようかな(笑)
ずっと軽いノリのままで最後まで大野智ショーを見せられたらどうしようかと思いましたが、最終的にはしっかり見れる映画に落ち着いてくれてほっと一息でしたね(あのままだったら金返せって感じでしたもんね)
確かに忍者アクションは海外でウケそう、そしてまた日本はこうだと勘違いされると・・・。
しかし石原さとみは何かこう役に恵まれないと言うか、作品選びが下手と言うか、事務所的な問題もあるのでしょうが大作ばかりの出演もあってか、ポテンシャルを全然発揮できていないのはホント勿体ないですよね。
いつかホンキの石原さとみを見てみたいです。