「深い作品」忍びの国 ちゅーたろさんの映画レビュー(感想・評価)
深い作品
あっという間の2時間だった。
コミカルな展開に笑って気を抜いていると、終盤に心を全て持っていかれる感じ。
登場人物の誰に感情移入するかによって感じ方は変わってくるのかもしれないが、
人間の善と悪は本当に「紙一重」。自分だってどっちに転ぶか分からない。常識と非常識だって生きる環境によって変わってくる。本当に人間って何なんだ…と。
観る前は、コメディ・アクション映画だと位置づけていたが、観賞後は、「この映画のジャンルって何なんだろう?ただのコメディでも、ただのアクションでもない…」とぐるぐる考えこんでしまう。
また、主演の大野さんはアクションシーンはもちろんのこと、無門の感情の揺れを見事に魅せてくれた。どうしようもなくろくでなしな無門であるのに、なぜだろう。心をギュッとしめつけられるような感情にさせられてしまう。
同じ映画を、映画館で何度も観るなんてことは、今までしたことなかったが、この映画は、何度も観たくなる。その気持ちが分かった。
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