「久々にまた見たいと思える映画だった。」忍びの国 れいなさんの映画レビュー(感想・評価)
久々にまた見たいと思える映画だった。
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前半はコメディータッチで軽快なテンポで進んでいくのだが、これにより後半のシリアスで壮絶なアクションシーンが際立つ作りになっており、素晴らしい演出だった。
無門と平兵衛の一騎打ちの「川」のシーンは、両者の息づかいと刀のぶつかり合う音だけが響く迫力のシーンで、息をするのを忘れて見入ってしまった。普段は飄々とした無門の、本気になった鋭い眼差しにぞくぞくした。鈴木さんのアクションはとにかくパワーがあり迫力が凄く、鬼気迫る表情と相まって、流石ストイックに役作りをすると評判の役者だと思った。
クライマックスのお国と無門のシーンは、声を震わせ絶叫する大野くんの声と表情の演技が素晴らしく、思わず涙してしまった。悲しい過去を持つ無門が、やっと愛する存在を見つけ変わり始めていたのに、あまりに悲しいラストだった。
あと意外といったら失礼だが、知念くんの演技が思いの外素晴らしく、偉大過ぎる父をもつ信雄の葛藤を吐き出すシーンはぐっとくるものがあった。
その他脇役の皆さんの演技も本当に素晴らしく、特に國村隼さんの演技は時間としては短いのだが、流石の存在感だった。(國村さんが意外と動けることに驚いた)
忍びの国は涙あり、笑いあり、「人間とは何か」という訴え掛けるメッセージも詰まった超大作であった。時間が許せばまた見に行きたい。
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