「初見の人は理解できるのか」鋼の錬金術師 MOさんの映画レビュー(感想・評価)
初見の人は理解できるのか
漫画アニメからのファンです。
一つの映画として、物語の構成はよかったと思いますが、微妙に原作そのまま持ってきてるシーンや、ヒューズが第五研究所の場所を特定するシーンなど、原作を知らないと国がどれぐらいやばくて何を企んでいたのかはよくわからないかな、と思いました。
正直、原作の世界観が崩壊してると感じました。
まず、エドはアルが人間であることを否定したくないから、どんな姿の敵に対しても「人間」として扱ってるのに、映画中ではラストを「バケモノだ」と言ってるところに少し違和感。
また、アルが自分の存在は嘘ではないのかと言ったときに、エドが素手の左手でアルを殴るシーン。アルか「痛いよ...」と言ったとき、エドが「お前は痛みを感じないんだろ!!」って言うシーンも違和感。
あと冷静さの足りないホークアイ中尉。
ただのクールなあまり頼りにならない上司マスタング大佐。
エドを友達と言うヒューズ。
みんなそんなキャラだったっけ?
グラトニーが、全員食べていいと言われてお腹の心理の扉を開いたとき、吸い込むのではなくただ走って追いかけてる姿。
普通の姿でも人を食べるのに、吸い込まないなら心理の扉開いた意味ない…
あと、錬金術の等価交換が徹底されてないように感じました。
最初の方のシーンでエドの右手が機械鎧とわかるシーンで、その後自身の錬金術で敗れてなくなってた袖を再生させていて、こんなのアリなんかい、と思いました。
キャラクターのデザイン?について、
原作よりもキャストが大人になってしまうのはしょうがないが、ウィンリィのコスプレ感と頑張って少女感をだしているのがなかなか受け入れられなかった…。
そして、最後エドが真理の扉開いたのはなんだったのか。
タッカーの、君のような勘のいいガキは嫌いだよ、は上手かったです。
原作が大好きだからこそ、映画も好きになりたかったですが、あまり楽しめませんでした。