「半分寝てた気がする」鋼の錬金術師 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
半分寝てた気がする
コミックやアニメの実写映画化の乱発は留まることを知らない。いったいいつまで続くのだろうかと心配になってしまう。原作ファンが多ければ多いほど興行収入は増えるだろうし、普通の映画ファンにしても、観るべき映画がなければついつい足を運んでしまう。そして、「原作と比べると・・・」といったレビューが書けないまま、全くの初見の感想を書かねばならないのだった。
映像的にはとても良かった。CGも自然だし、アルの造形にしたって金属感がリアル。イタリアのロケも雰囲気が伝わってくるし、日本映画の視覚効果もここまで進歩したのだと嬉しくなってくるほど。映像だけなら及第点を与えてお釣りがくるほどの出来栄えでした。しかし、ストーリーがつまらない。今年(2017年)の映画鑑賞で初めて寝てしまいました・・・
俳優もなんとなく良かった(ような気がする)。もっとも面白い役だったグラトニー(内山信二)の暴食ぶりは笑いたかったところですが、食ってしまってからも体形が変わってないところが痛かった。そんな美味しい場面でギャル曾根なんかも登場させたら笑いが取れたのに残念にも思います。
展開はスピーディすぎて、誰が人質になり、誰が殺されたのかをすでに思い出せなくなっています。ラスト(松雪泰子)とかエンヴィー(本郷奏多)とかの面白いキャラは覚えているのですが、タッカーとヒューズがどうとか、わかりません。それにしても、人形に生命を吹き込んで軍隊を作るなんて凄く恐ろしいことを考えているのに、頭を狙えば倒せるといった安っぽいゾンビ映画みたいな設定はやめてもらいたかった。