「「相棒」史上の傑作。」相棒 劇場版IV 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「相棒」史上の傑作。

2017年2月12日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

ドラマは再放送をたまに観るだけだが、そのクオリティの高さは十分承知しているつもりだ。ただ脚本家チームが交代しつつあるようで、少し変質してきているということももれきいている。

しかし、本作はクオリティが高いどころの騒ぎではない。1本の映画としての完成度が半端ではない。

7年前の英国大使館の大量殺人と、ひとりの少女の誘拐。そこにはひとりの少女の命より国家のメンツを重んじた国の姿があった。

レイブンと名乗る犯罪組織が、7年前の事件を持ち出し、新たな予告をする。

ここにも戦争の傷跡があり、中央アジアの島に取り残された少年は、命からがら祖国へ帰り、両親の消息を尋ねる。
このあたりのシーンには脚本の太田愛の思い入れが感じられる。

首謀者の思いは、観ている我々に何事かを突きつける。
それは危険な方向にかじを切ろうとしているかの国への警鐘ともとれる。

刑事物のワクには収まらないこのシリーズ。映画の次回作も期待している。
橋本一監督のベストである。

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mg599