彼女と彼女の猫 Everything Flowsのレビュー・感想・評価
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猫の転生
猫の転生、ワンちゃんでは「僕のワンダフル・ライフ」で生まれ変わりが話題になりましたね。
黒猫ダルは彼女が保護した猫では無く母親が連れてきた猫、小学生から短大生、就職までだから10年くらいだったろうか、10年も一緒に暮らせばもっと様々なエピソードがあるだろうが、こともあろうに小学生の彼女がダルを河原に捨てようとするショッキングなエピソードが印象的、彼女は翻意しそこからダルへの本当の愛が芽生えてゆく、転生した白猫を拾うのも河原というめぐり合わせ。
なにせ27分の短編だから猫と彼女の生活ぶりを垣間見るだけ、脱力系映画だが飼い猫と別れた思い出を持つ人には涙と元気をもらえる映画かも知れませんね・・。
新海誠の悪いところを完コピし、良いところをスルー。 ポエミーすぎる作風にゲッソリ…🙀
新海誠の初期短編作品『彼女と彼女の猫 Their standing points』のプリクエル。
都会で生活する就活生と、彼女の飼っている黒猫との交流が描かれた短編アニメ。
原作は新海誠。
また前作から引き続き、白猫の声を演じている。
主人公である「彼女」の声を演じるのは『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズや『言の葉の庭』の花澤香菜。
テレビアニメ版(全4話)に新規カットを加え、一本の映像作品として再編集したものが本作。
そのため、新海誠の劇場用アニメのようなクオリティを求めていると肩透かしを喰らう。
作画のクオリティは決して低いものではないが、まぁ深夜にやっている有象無象のアニメ作品と同レベルである。
新海作品を特徴づけるフォトリアルな映像美は見受けられないが、新海誠的ポエミーな作風は完コピしている。
正直かなり気持ち悪い…🌀
監督はネコがいちいちあんなことを考えていると本気で思っているのか?
新海誠の初期作にみられるポエティックな作風は、正直今見ると結構キツいものがある。
とはいえ、そのポエミーな感じは凄く正直に、自分をさらけ出しながら作品を作っているというのが伝わってくるので、それほど嫌いじゃなかったりする。
樋口真嗣監督が考案したとされる「パンツ理論」。
これは「監督というのは、パンツを上げたり下げたりするもの」という考え方ですが、新海誠はどの作品でもパンツ下ろしてちんちん剥き出し。たまにパンツが下りていることにすら気付いていないんじゃないかと思う時もある。
とにかく正直な監督さんだと思います(『君の名は。』以降はかなり作風が変わったが…。)
毎度毎度「童貞くさい」とか揶揄されながらも国民的作家にまで成り上がったのは、映像美や演出の巧さもさることながら、この作品に対しての正直な姿勢が広く受け入れられたからなんでしょう。
本作のように、新海誠のフォロワーが新海誠っぽい作品を作ろうとしてポエティックな部分だけを真似している様は、観ていてキツいっす💦
シナリオも薄っぺらい。
取ってつけたような問題と、取ってつけたような解決。
「就活の大変さ」は共感できる問題ではあるが、そこに母親とのイザコザをぶち込んでしまった結果、なんだか駆け足だったり詰め込みすぎだったりする作品になってしまっている。
たった30分しかないんだから、難しい問題は扱わず淡々と猫と彼女の日常を描けばよかったのに。
あと、黒猫の声。
あの猫って10歳の老猫なんでしょ。
全くそんな風に見えない描き方の下手さも酷いし、セリフが爽やかボイスなのにも違和感。
どう考えても平泉成的なお爺ちゃんボイスの声優が最適でしょうに。
死にかけの猫に見えないから、作品の根幹が凄くブレてしまっている…。
普通の映画ファンにはオススメ出来ない。
新海誠の大ファンにはオススメ。
花澤香菜のアイドル映画としてみれば、観れないこともない…かな?
2つの時間が交差するこの瞬間が、僕には何より大切なんだ
映画「彼女と彼女の猫 Everything Flows」(坂本一也監督)から。
「新海誠監督コーナー」に置かれていたので、迷わず手にして
帰宅後、期待して鑑賞したら、なんと「原作」だけだった(汗)。
作品としては、あまりにも短いし、レビューを書くことも迷ったが、
せっかり、新海監督の縁で観ることになった作品なのだから、と
短いながら書き留めたメモを整理してみたら、
飼い猫「ダル」の気持ちを通じて、ペットの気持ちになれて、
18年間一緒に暮らし、数年前に他界した「愛犬」を思い出した。
飼い猫「ダル」は、こんな気持ちで毎日を過ごしている。(らしい)
「僕は僕の時間を生きている。彼女は彼女の時間を生きている。
だから2つの時間が交差するこの瞬間が、僕には何より大切なんだ」
このフレーズを読み返して、思わず涙腺が緩んでしまった。
家族の人間が働きに出かけ、1人(1匹)で帰りを待つペットたち。
こんな気持ちでいたなんて知っていたら、帰宅後にもっともっと
遊んであげればよかったなぁ、と感じてしまったからだ。
また、それはペットに限らず、家族でも同じことが言える。
朝早く出かけ、帰宅する夜まで、それぞれが別々の時間を過ごす。
だからこそ、夕食など一緒に過ごせる瞬間を大切にしなくては・・と
短いアニメ映画から教わった気がする。
感想とはズレているが、こういう鑑賞の仕方も悪くないなぁ。
黒猫ダルと彼女の生活作
ルームシェアの友達が出て行き一人暮らしになる彼女
子供の頃母が拾って来た黒猫
老いてベッドに上れなくなる黒猫
母に電話を掛け疎遠になっていた彼女と母を引き合わせ、“2人はもう大丈夫だ”と息を引き取る黒猫
彼女はある日、白猫と出会う(CV:新海誠、自主制作版との繋がりを見せる)
30分の中で現在と過去をうまく織り混ぜ、原作の前日譚、輪廻転生を思わせるような作品
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