パレス・ダウンのレビュー・感想・評価
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ジェノサイドホテル、ホテルムンバイと見比べると…
緊張感がない。銃声や、足の影だけで、実際のテロリストの姿が映らない、銃撃シーンもないからというのもあるが、娘を心配する両親の描かれた方に緊迫感がない。母が娘を落ち着かせるために歌ったのは娘の神経を逆なでしたし、このシーンいるのか疑問に思った。実話なのだろうか。迫りくるテロリストより爆発による黒煙の方が怖く感じた。しかし、残虐なシーンをあえて描かなかったのは他2作品より公開が早く、被害に遭われた方への配慮があったかも知れない。助かった娘はあれだけの惨劇に遭ったのに、すれ違う人々や、カフェで見かける人々はそんな事を知らず、日常的に普通に暮らしている、自分のことを知る由もない、このギャップを埋めるべく、同じ体感した者に連絡を取るものの、一切思い出したくもない、ギャップを埋めたくないと返され、双方の心の傷の深さが表れている。映画としては盛り上がりに欠けるが、ラストシーンの心の傷を描きたかったのかも知れない。
実質50分ほどで描ききっているように思う。 「ホテル・ムンバイ」を...
実質50分ほどで描ききっているように思う。
「ホテル・ムンバイ」を先に観たのもあり、こういう作風(巻き込まれた少女のみの視点)もありだなとは思った。
フランスに戻ったルイーズが動く歩道に乗れなかったのはどういう意図なんだろう。そこは分からなかったかな。
事件後、孤独を感じていたルイーズが、同じく事件に巻き込まれ当日連絡も取っていたピエールに電話したとき会話を拒否される描写がものすごくリアルだった。人によっては、話したくないですよね…。でもルイーズの気持ちも分かる(なんて軽く言えないけど)から胸が締め付けられた。
ルイーズが助かるまでの緊張感がものすごくて、自分の身に起きたらと思うと本当に恐怖。「現地で取材しているうちに聞いた話」とかではなく、監督の姪の身に起こった話を元にしていると知って、その近さ(というかなんというか)にますます恐怖……
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