ローマ発、しあわせ行きのレビュー・感想・評価
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邦題とは違うロードムービー。
『カルメン』どこかで見たと思った。
邦題がチープだったから、期待していなかった。でも、予想以上の終わり方だった。
エンドロールをきちんと見なければと思った。生活する為には仕事を選んでいられないのだろうが、彼女は楽しんでいると見えた。
イタリア的予定調和の話だが、カソリックの国でジェンダーの枠を超える場面も見せている。及第点以上だと思う。
さて、やはり、女性監督だった。
僕の偏見だろうか?良い作品は女性監督が多い。だから、女性監督なのに足らない表現をする者や男に踊らせているような者は嫌悪感を覚える。
日本の監督に多いと思う。
みんながハッピーエンド♡
評価があまり高くないけれど、ほっこりな気持ちになれる素敵な作品だった。
麻薬取引に関わる彼の事を愛しているサマーをアメリカから連れ出し、想い出の地ローマにやってきた母親・サラジェシカパーカー。
その想い出の地にかつて短期間恋仲にあった彼と偶然の再会。
彼の母親は旦那さんが亡くなり、婚前大恋愛をしたバンド仲間の彼から再婚したいと招待状を受け取ったので、家族の反対を押し切りローマの教会に向かおうと、サマーをそそのかし車で向かう。
その間、サマーがおばあちゃんの誘拐犯だとニュースで報道されたり…
なんやかんやあるけれど、
最後には、おばあちゃんは想い人と再婚でき、
サラジェシカパーカーも彼と再婚。
サマーは新しい彼女という恋人ができ…
みんなハッピーになって終わる。
サラジェシカパーカーの最後の“大切なことに気づかせてくれた”というセリフ。
人を支配しよう、コントロールしようとしてしまうサラ。でも相手ことを信用してみると、結果全てが上手くいくように。
素敵な作品でした♡
イタリアを舞台にしたスクリューボール・コメディ・・・にはなりきれなかった。
20年ぶりに訪れたイタリアの地でかつての恋人と再会し・・・なんて分かり易いロマコメかと思いきや、実際うまみのあるストーリーは主人公の娘サマーが握っていると言っていい。問題児の娘がひょんなことから結婚式を控えた老婆をローマへ連れていくことになり・・・という物語の方がよっぽど映画的で充実感がある。ティーンエイジャーの娘と老婆という組み合わせの妙も愉快だし、世代も価値観も違う者同士がなぜか通じ合う感じも、描きようではなかなか粋なものになり得たと思うのだけれど、肝心のサラ・ジェシカ・パーカーの方の物語が全然活き活きせず、バランスが悪いなぁという印象。「老婆の結婚」というキャッチーさに対して、サラ・ジェシカたちが演じるストーリーがあまりにも凡庸なロマコメでしかないのが弱いのか。
とは言え、仮にこの映画が本当にティーンエイジャーの娘と老婆の二人が繰り広げるロードムービーだったとしても、それは決して楽しいものではなかっただろう。何しろ、この映画がやろうとしていることがただのドタバタコメディのようなものに過ぎず、ガソリンを盗もうとして火事を起こしてしまうことに象徴されるような下らない展開しか待っていないのだから。重要な結婚式のシーンでさえ、バカげたケンカで老婆を突き飛ばして病院に運ばれる、なんて不愉快な展開に発展してしまう。素行の悪い娘そのもの自体も決して快いものではないが、彼女を逮捕する展開ももやもやするし、ジョークが全体的にコメディとして笑い飛ばせるような軽快さを持っていないのが何より残念だった。
こういう作品を見ると、「スクリューボール・コメディ」と「ドタバタコメディ」って似ているようで全然種類が違うよね、と改めてコメディの難しさを思う。
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