「クマムシ怪獣」X-コンタクト odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
クマムシ怪獣
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海洋温暖化調査で親戚のカニ漁船に乗って北極海に出た大学生たちが氷漬けになった衛星の残骸を発見、船に引き上げたことで謎のクリーチャーが蘇り船を地獄絵図に染めると言うSFホラー。
今でこそCG全盛だが昔はアニマトロニクスや特殊メイクなどプラクティカル・エフェクト全盛だった、「エイリアン」や「遊星からの物体X」など名作も多い、そんなSF映画の現場で研鑚を積んできた製作・脚本・監督のアレック・ギリスがネットで資金を集めCGを使わないクリーチャーものに挑戦したのが本作。
プロットは悪そうな奴から食われてゆくお定まりのSFホラーだが本作の新奇性は生物学、未知の宇宙バクテリアとかエイリアンでは芸がないので目を付けたのが”クマムシ”、体長は1㎜に満たないが虫ではなく動物、クマムシの凄いのはその生命力、なんと絶対零度から熱湯、真空から75,000気圧までの圧力、数千グレイの放射線、実際の宇宙空間に10日間曝露した後も生存していると言うからまさに化け物級。映画ではソ連が研究用に宇宙に持ち込んだクマムシが変異してクリーチャになったという設定は秀逸。
ただ、実際の映像はというとアラ隠しの為に終始薄暗いので良く見えない、捕食した人間を咥えたまま歩き回ったりグロテスクなのはお約束だがアメーバ―だったり寄生獣のようだったりと変化自在のようですね。
まあ、作り手の熱意は分かるが予算のせいか宇宙船を漁船に変えた怪物襲撃もの、この手の映画は乱作で目が肥えてしまったせいか面白いと言う程ではありませんでした。
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