「偏屈な祖父との絆を取り戻すストーリーだが」プロヴァンスの休日 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
偏屈な祖父との絆を取り戻すストーリーだが
疎遠になっていた偏屈な祖父と家族が絆を取り戻すストーリーで、テーマは分かりやすい。だが、今作はそのテーマを上手く表現できていない。
そもそも孫達との仲は最初からそこまで悪くない。疎遠だったからといって赤の他人のように距離がある訳でもない。口うるさいじいさんだなと思ってそうなくらい。ジャン・レノ演じる祖父は、偏屈ゆえにその人柄の良さが伝わりづらいキャラクターにしたかったはずだ。だが、そんなに取っつきづらそうな感じでもない。そして大したエピソードがあった訳でもないのに、最終的には祖父の人柄が伝わり仲直りする流れになっている。そこが中途半端なストーリーに思えた。
だが、今作の舞台であるフランスの田舎はとても絵になって美しい。この映像美だけでも観る価値はあった。
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