劇場公開日 2016年7月25日

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「偏屈な祖父との絆を取り戻すストーリーだが」プロヴァンスの休日 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5偏屈な祖父との絆を取り戻すストーリーだが

2025年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 疎遠になっていた偏屈な祖父と家族が絆を取り戻すストーリーで、テーマは分かりやすい。だが、今作はそのテーマを上手く表現できていない。

 そもそも孫達との仲は最初からそこまで悪くない。疎遠だったからといって赤の他人のように距離がある訳でもない。口うるさいじいさんだなと思ってそうなくらい。ジャン・レノ演じる祖父は、偏屈ゆえにその人柄の良さが伝わりづらいキャラクターにしたかったはずだ。だが、そんなに取っつきづらそうな感じでもない。そして大したエピソードがあった訳でもないのに、最終的には祖父の人柄が伝わり仲直りする流れになっている。そこが中途半端なストーリーに思えた。

 だが、今作の舞台であるフランスの田舎はとても絵になって美しい。この映像美だけでも観る価値はあった。

根岸 圭一