ノー・エスケープ 自由への国境のレビュー・感想・評価
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ハラハラはするが、なんで?感が強すぎ。
ジェットコースターに乗り込むときのように、無事に帰って来れるのはわかっていながらハラハラが止まらない感覚。
その緊迫感は十分ある。
ただ、なんでメキシコ人がアメリカを目指すのかの描写が物足りず。それを知りたいと思うのは自分が日本人だからか。当事者(アメリカ人、メキシコ人)なら説明不要の共通理解事項なのだろう。だから、国境を越える場面だけで十分映画の素材として成り立つのだ。
その意味で日本人である自分には、なぜあの白人が執拗に不法入国者をつけ狙うのかもわからない。ただのサイコなのか?もしかしたら何かの理由でメキシコ人に近親者(妻とか親とか)を傷つけられたか?あれではただの獣でしかなかった。その補足があれば、もう少し白人の心情にシンパシーを得られたように思えた。そこが残念。
エンターテイメントとしては素晴らしい
砂漠で起こる孤独な戦い。追う側と追われる側の殺るか殺られるかの攻防。
登場人物も少なく、だだ広い砂漠の中で、役者の遠近撮影や地面を這うようなアングルだったり、飽きない演出が素晴らしい。
最初は主人公に感情移入、動物狩りのようにライフル銃打ちまくる男が殺人鬼で悪だ!!と思い観ていたけど・・・主人公も違法入国だし、息子想いかもしれないけど・・・お前も悪い!と思ってしまった。
アメリカで起こっている国境問題や、ミサイル発射してくる北朝鮮の問題を考えざるを得ない。攻撃してくる奴には対抗するしかない!!けど・・・話合いで解決できないかな、殺し合わなきゃいけないのかなぁ・・・あの殺人鬼だって夜空の下、犬に話しかけてたじゃん。
虚しいよね、命の無駄死に。悲しい気持ちで観終わりました。
なかなか!
半端じぁない緊張感は
ハラハラドキドキはします
サバイバル
リアルなサバイバル劇
「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロンとその息子ホナス・キュアロンがタッグを組んで製作された本作では、砂漠を舞台にメキシコ不法移民たちと彼らを排除しようとする男との間でのサバイバル劇が心臓バクバクもののテンションで展開する。
トランプ大統領がアメリカとメキシコの国境に壁を建設すると宣言しているが、この作品で描かれた不法移民たちがあっさりと国境を越えている様を見ると、その「壁」発言の背景が理解出来る。
だが、この「壁」発言は強いナショナリズムと不寛容さに裏打ちされていると思う。
本作には、このナショナリズムと不寛容さを象徴するような初老の男が登場する。
彼は“相棒”とも呼ぶべき忠実な飼い犬と共に国境を不法に越えてきた移民を容赦なく駆逐していく。
その行動は倫理観に基づくというより、彼の憂さ晴らし、または“悪趣味”のように見える。
スペイン語の原題は砂漠を意味するが、舞台となっている砂漠の荒涼さがそこで繰り広げられるサバイバルの緊迫度を上げ、移民たちや彼らを追い詰める男のプロフィールをはじめとした説明的要素、過剰な展開や演出、そして台詞も極力削除して、水のない砂漠のように乾いたタッチでリアルにドラマが展開されていく。
砂漠というソリッド・シチュエーションで手に汗握るリアルなドラマを88分という上映時間に収めた本作は、ホナス・キュアロンの初監督作品とのことだが、父アルフォンソ・キュアロンと共に今後どのような映画を作っていくのか、この“親子鷹”に注目したい。
恐怖と興奮が止まらない88分!
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