「フレンズのデビッド・シュワイマー作品」チャット 罠に堕ちた美少女 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
フレンズのデビッド・シュワイマー作品
13才の少女アニーはチャットで知り合った15才のチャーリーと頻繁に連絡を取り合ううちに恋心を抱き、会うことに。
実際にあってみたら、35才の中年男性で、幻滅するが、言葉巧みにモーテルに連れられ、関係をもってしまう。
翌日には、本人の意思とは関係なく、警察や学校が動き出し、レイプ犯罪として扱われ、アニーとその家族はボロボロに傷ついていく。
FBIの捜査は進まず、アニーはチャーリーに騙されたことに気づいてすらいない。
父親は苦悩しながらも、独自に調査を進め、暴走していく。アニーと母親は困惑し、やがてレイプされた事実に気付いたアニーは自殺を試みる。
ストーリーの主眼は、10代の少女と父親との心のつながりを描くことに置かれ、観客が期待する犯罪捜査には注がれていない。
その意味で、見終わったあとのモヤモヤした感じが晴れないまま、エンドロールで謎のインサートフィルムが……そこに映っているのは、犯人であるチャーリーその人で、とても常習の性犯罪者には見えないような普通の父親である。
どういう意図でこんな演出をしたのか不思議でならないが、「彼もただの男で、一皮むけば、どこにでもこんな変態はいる。」とでも主張したいのか。
アニー役の少女の演技は見事で、脇を固める俳優たちもいい演技をしている。
前半の展開はとても引き込まれただけに、結末までの重たい流れが残念でならない。
デビッド・シュワイマー。とても好きな俳優だが、この作品は残念な出来だ。
2013.10.
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