「結局誰も幸せにならず、持たざる者は去って行く」グッバイ、サマー o/k/bさんの映画レビュー(感想・評価)
結局誰も幸せにならず、持たざる者は去って行く
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まず、「行く前」と「行ってから帰ってくるまで」の物語的スピード感のバランスの問題。
後半のローラーコースター的展開を決してご都合主義だとは思わないし、あのスピード感を主人公が精神的に成長する「前後の表現」であるとするならばそれはそれでわからないでもないがどうも急速すぎる。
主人公が決定的に成長するに至った究極に追い詰められた出来事もこれと言って特に思い当たらない。
ラストシーンはすごい好きだけど、トータルとしては、主人公は結局最後に全てを手に入れてしまったヒーロー誕生物語になっている。
やはり最後は、「セオに言われた通りワンパン喰らわそうと思ったけど返り討ちにあっちゃって、それでもそんな主人公でも、あの娘はずっと君を見てるよ」って話にしないとダメだ。
セオの扱いも悪すぎる。逃げるように街を出た彼のその後が語られないなんてあんまりだ。
結局誰も幸せになってないまま最後に突き放されてしまった。
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