「男のロマン?」隻眼の虎 こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
男のロマン?
たがいに殺るか殺られるか、の関係で
おまけにそのどちらかが野生動物となると、
そこにはなんらかの強い結び付きのような
不思議な関係性、
(それを男のロマンというのかもしれない)
猟師と獲物のあいだには
そういうものがある様に感じる。
この作品もやはりそういう面があり。
山の神と崇めるほどの相手に
畏敬の念をこめて対峙してる。
でもそこからさらに踏み込んで
種族を超えて、奪い奪われた父親同士であるという
繋がりも盛り込んだ。
やはり新しき世界の監督、只者ではない。
ただ、少々虎に人間味盛りすぎじゃないかなあ?て
感じるところもなくはない。
それでも、残虐な殺戮場面があってもなお
高潔に見える山の神のいる山を
人間が簡単に荒らして冒涜していくのは
観ていて胸が痛む。
人間が神を超えた万能感を持つのは
果たしていかがなものか・・・。
時代設定的にどうしても日本軍の描かれ方は
褒められたものにはならないだろうから
そこはもう仕方がない。
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