「いろんな方面からの、とてつもない愛を感じる作品です。」劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] I. presage flower Fateプレイ厨さんの映画レビュー(感想・評価)
いろんな方面からの、とてつもない愛を感じる作品です。
大人気ノベルゲームFate/stay nightの3部作目にあたるHeaven’s feelは原作ゲームの頃から「特にストーリーの尺が長く、かつ陰鬱なものになっている」として話題を集めました。また実際にプレイしたファンからは「そもそもそのストーリーにすらたどり着けなかった」「長すぎて諦めてしまった」「陰鬱な内容の連続に投げ出してしまう」などの声が出たほどでした。
そんな“問題作”がついに公開を迎えて大ヒット。これはもう制作陣のFate愛を感じずにはいられないです。
監督、スタッフ、音楽担当、キャストさんの全員がFateをこよなく愛しており、各メディアやイベントでも公言しています。シナリオを担当する奈須きのこさんをはじめとする、多くの方からの愛を受けてFateは同人アダルトPCゲームからここまで成長してきました。これだけ制作陣に愛されて、なおかつ私達視聴者も引き込む作品はそうないと思います。
今回上映が決まった、召喚システムやバトルの仕組み、聖杯戦争そのものに深く言及するHFは実質ヒロイン桜とイリヤの二人のルートでもあります。これはネタバレになりますが、第4次聖杯戦争終結の折に同じ“生きた聖杯”になった桜とイリヤの悲痛な運命や心情を鋭い描写で表現したものになっています。見終わったときは、体の中から何かを抜き取られたかのような感覚が残りますが、それでもやっぱりストーリーの完成度やキャラクターの個性や心情の表現の上手さ、そこにファンのみならず初見の方までもを惹き付ける魅力があるのではないかなと思います。この映画の内容をより良く理解するためには、Fate/zeroや本編のセイバールート、凛ルートを見ておく必要がありますので、もし可能であれば見ることをおすすめします。たくさんの伏線が随所に散りばめられており、それらが今後の2章で語られます。マスターとサーヴァントの主従関係に基づくバトルが好きな人、また恋愛映画が好きな人であれば十分楽しめる作品だと思います。
ストーリーをある程度知っていて、桜が好きだという人、もしくはヒロインの桜がかわいくてという人は絶対見てください‼️ 話が本当に辛く、全体的に暗い内容になっていますがオススメします。