「戦慄の歴史」コロニア U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
戦慄の歴史
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最後の最後まで緊迫感から解放される事はなかった。観終わった今でさえ、少し心拍数が高いような気がしてる。
40年にも及ぶ、チリの闇。
秘密警察の存在。
終劇後に流れるテロップに戦慄する。
本作品のような大脱走劇があったのかどうなのかは預かり知らぬ所ではあるが、この施設は実在した。
そして、拷問なり尋問なりも行われ多くの人が殺され、人生を歪められたのは事実であろう。
怖い。
単純明快な恐怖がある。
どのような現実がそこに存在していたのか…。日本に暮らす僕らには、どれほど想像を巡らせても、そのリアリティーには及ばないような気がする。
現存する写真などからは、その凄惨な出来事を欠片も想像できない。
その隠蔽力が、殊更に恐怖を煽る。
今も世界のどこかで、同じような事が行われているのか…いや、きっと繰り返されているのだろう。
世界はいつになれば、そういうものから脱却できるのであろうか…。
そんな感想に至る作品だった。
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