「邦画娯楽作でLGBTにまっすぐ向き合う画期的な1本」彼らが本気で編むときは、 AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
邦画娯楽作でLGBTにまっすぐ向き合う画期的な1本
トランスジェンダーものでは「リリーのすべて」、レズビアンやゲイに範疇を広げると「アデル」「ブロークバックマウンテン」等々、欧米では娯楽作でもLGBTのキャラクターを中心に描き、大きな賞も獲るなど高く評価される作品が珍しくなくなってきた。邦画界は決して誇れる状況ではないものの、本作は日本で生きづらいマイノリティーを温かな目線で描く意欲的かつ画期的な1本だ。
女装した生田斗真の第一印象は正直、美しいとか可憐とかではなく、無理しているような違和感。でも現実にトランスジェンダーの人に会ったらそう感じることもあるだろう。それが、人となりを知っていくうちに慣れていき親しみを覚えるわけで、本作もそのように作られている。
子役二人の演技がいい。小池栄子はイヤな偏見女の役をよく受けたなと感心。サウンドデザインにやや難があり、カメラと被写体の距離の変化に台詞の音量が追随しないシーンが気になった。
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