AIR エアーのレビュー・感想・評価
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自宅(CS放送)にて鑑賞。日本劇場未公開のディストピア系ソリッドシチュエーションサバイバル。タイトルは酸素を指す。製作時の仮題は"Wake Cycle"。ほぼ三人と少ないキャストにツイスト等も存在せず、ダラダラと進行し、甘ったるいラストを迎える。特筆すべきは、深海を彷彿させる闇に青っぽい塵が舞うダクト内の映像が印象的な事位である。画面や展開がありきたりで、もう少しどうにか出来た気もする残念な仕上がりであり、意外性が乏しく、メリハリに欠けるどこかで見掛けた事がある既視感に溢れた凡作の域を出ていない。45/100点。
・二人の男が銃や武器を持って只管追っ掛けっこをするシーンばかりが印象に残り、緊張感に欠ける。インサートされるニュース画像や地上の様子等も微妙な出来具合である。無理矢理ハッピーエンドっぽく締めた様に思える唐突なラストもチープ。
・人気TVドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズ('10~)の製作陣に“ダリル・ディクソン”役のN.リーダスを“バウアー”に迎えた意欲作だが、以前、N.リーダスは『パンドラム('09)』に“シェパード”役で出演した。この『パンドラム』にて、B.フォスターが演じたのが“バウアー”と云う本作と同じ役名のよく似たキャラクターであった。尚、ロッカーに貼られていたポスターは、ミス全米'79年い輝いたF.フォーセットである。
・鑑賞日:2018年5月29日(火)
救済のあるディストピア密室劇
どちらかというと、ノーマン・リーダスよりも、サイモン・フンスーの方が主人公。
リーダスがカプセルのなかで死にかけた「空白」の時間も、フンスーが幻覚をしょっちゅう見ていると観客は知っているので、それほどサスペンスは掻き立てられない。
二人で生き延びることを最後まで諦めないか、カプセルをめぐり殺し合うか。 相棒を信じきれなくなったリーダーズが結局はフンスーを襲うが、やはり最後の最後で譲る展開になってよかった。元々憎しみあっていないのだから。
外部に謎の生物がいたりとか、コンピューターの反乱とか、小賢しいことを一切しなかったことが潔く、二人しか出てこないことが功を奏して、いろんな意味で本当に寂しさを感じた。
たった二人なのにそのコンピューターに管理されている状況から抜け出せない「管理社会」であることも皮肉。結局はフンスーが救われる顛末でよかったと思う。
さて、あれから何年たったのか? ラストの様子から推測してみた。半年で二時間しか起きない⇒彼が髭まみれで登場したことから、「解凍され」起きている時間で一年経過したと仮定すると…。
●フンスー起床時間が四時間=実世界一年だから、フンスー起床時間が24時間=実世界…2190年! 合ってる?
汚染がなくなり、科学者たちが目覚めた世界はどうなっているのか…自分なりのシナリオを想像するのも一興。
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