「ふるさと台湾」湾生回家 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ふるさと台湾
敗戦後日本本土に引き揚げた「湾生」は引揚者48万人のうち20万人いたとされる。湾生という言葉すら知らなかったので勉強になる点が多く、親日とも言われる国だけあって、日本人に対する優しさも感じられた。それでも日本嫌いな人もいるし、霧社事件という悲劇も起こっている。
台湾で生まれ育ったのに、強制的に日本へ送り返された人にとっては台湾が唯一の故郷。映像でも郷愁を感じさせるシーンが多い。1985年の下関条約以降50年間日本が統治していた台湾。住み心地も良さそうだった。そんな彼らが引揚先もないまま日本に強制送還されると、焼け野原が待っていたという現実。戦争がすべてを引き裂いてしまったことも重くのしかかる。
何度もアニメーションが挿入されていますが、これがまた情緒ある絵でノスタルジック。いや、このアニメだけでも映画作れそうですよ。
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