「一本の映画として卓越した強度と志しを持った傑作SF」ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
一本の映画として卓越した強度と志しを持った傑作SF
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スピンオフという位置付けでは勿体ない。一本の映画として、本流にも負けない強度と志しを持った作品だ。ここには我々がよく知る“スター・ウォーズ史”に名を刻んだ輝かしい偉人や英雄など誰もいないが、代わりに名もなき者たちの命がけの戦いがある。一般の観客から見れば知名度も抜群とは言い難い国際的俳優らを散りばめ、彼らが一つの使命を“たすき”で繋ぐ。まるで『七人の侍』たちが一人、また一人と散っていくような、映画史的には王道とも言えるプロットではあるものの、だからこそ我々は、たとえ膨大なSWの知識を持ち合わせていなくても、今この瞬間、彼らの表情、演技、戦いにグッと心を重ねることができるのだろう。クリス・ワイツとトニー・ギルロイという過去に大作シリーズで躓いた経験を持つ者たちが手がけた脚本にも負けられない意地と「この物語を伝えたい」という熱い思いが透けて見える。特に主人公らが見上げる空、「誰か受け取ってくれたかな?」というセリフが秀逸。その答えは歴史が、世界中が如実に証明している。
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