「素晴らしかったです!」ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー timebanditsさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしかったです!
いやあー、前回の本筋シリーズの「フオースの覚醒」鑑賞以来、「SW」というロゴに拒否反応をしていた自分としてはおっかなびっくりで半分いやーな不安を持ちながら観ました・・・が、吹き飛びました!観て良かったあー!素晴らしかった!
監督、「ギャレス・エドワーズ」?「ゴジラ」作った人!いくら一つの名シリーズ物を成功させたからっつったって、「SW」じゃ世界が全然違うでしょ?大丈夫かなあ・・・って思ってたけど、やっぱりこの人はツボが解ってる!ファンへのオマージュ的なツボを押さえながら、ちゃんと冷静にストーリー展開もシリーズ物特有の呪縛に捕らわれずに見事に演出していて感心しました!
何と言っても凄いのは宇宙戦闘シーン!Ⅹウィングファイター、タイファイターが大型艦をバックに繰り広げるドッグファイト!これが観たかったんだよう!あと一番好きなのが「ハンマーヘッド」によるスターデストロイヤー攻撃(?)シーン!提督が「よし!こうなったらハンマーヘッドを呼べ!」って勿体付けて叫んでたから、どんな凄い兵器が出てくるのかと思ったら、頭でっかちのちっちゃい連絡船みたいなのが出てきて何するのかと思えば・・そりゃあ無重力空間でエンジン切った静止状態なら出来ない事無いよなあ・・・一方では大火力と物量に物言わせて攻撃してくる帝国軍と対比してのこのシーンが、その結果のデストロイヤーによるゲート大破シーンに繋がるカタルシスも含めて、「SW」史上に残る名戦闘シーンになりました!
キャラクターで言えば、ドニ―・イェンとチアン・ウェンの二人。この中国系俳優の特別、必然性の無い配役は明らかに今、ハリウッド大作に付き物の、中国人投資家、中国マーケットに対するゴマスリ的配慮の一環なんだろうけど、監督はそんな大人の事情にも動じずに世界観を壊すような変な東洋趣味は入れずに二人の男泣き必至の友情溢れる最後を見事に演出していました。あとモフ・ターキンとレイア姫!メイクなのかCG加工なのかよく分かんないけど、ムチャクチャそっくりでビックリした!生きてたにしたって、もう40年近く前の話だから当時の姿のまま、出せる訳ないんだけど今の技術は凄いねえ!
ラストはしっかり、エピソード4の冒頭シーンの直前に繋げていく演出は、ホントに公開後に生まれた世代なのか?とビックリする程世界を熟知した素晴らしい演出でした。
最後、デス・スターのデータを送信した後、迫りくる死のキノコ雲を前に、海岸で手を取り合って笑顔を交わす二人の雄姿が目に焼き付いて離れません!
この作品は「SW」サーガの中のメインストーリーには含まれず、登場人物も語られる事の無い、3と4の間にあった、ほんの小さなスピンオフストーリー。でもこの尊い犠牲と苦難の末、やっと手にしたデータが、この後の壮大なスペースオペラの重要な「希望」として旅立っていく事を考えると、胸が熱くなってきて、だからこそ、この作品に与えられた特別な意味が際立ってくる。こういう作品が「SW」の中で生まれた事に私は感謝します。
また観よう!