「要塞警察じゃないの」13時間 ベンガジの秘密の兵士 ゼリグさんの映画レビュー(感想・評価)
要塞警察じゃないの
実話という事だが、要するにジョン・カーペンター版「要塞警察」のリメイクだ。
監督が言っていた訳ではないし、誰から聞いた訳でもないけど、そうに決まっている。
なんなら監督にインタビューしてみたいくらいだ。
数年前に正式なリメイクとして公開された「アサルト13/要塞警察」よりもよっぽど「リメイク」しているし、こっちの方が圧倒的に巧い。
ただ設定が似ているからそう感じる、という事では絶対に無い。
まさか映像作品を手掛ける者、ましてや映画監督をしている者が、ジョン・カーペンターを観ていないという事はないだろう。
あんなに細かく、現在時刻を入れる必要は無いはずだ。
要塞警察のオマージュでもない限り。
史実を忠実に再現する以上に要塞警察を意識しているのは明らかであり、ジョン・カーペンター版のように、終始不気味な雰囲気なのだ。
暗闇に潜む無数の敵が、ただただ得体の知れない「うごめき」として撮られているからだ。
そこに敵側の感傷というものは無い。
これは「アメリカ人だから」という訳でも「人種が違うから」という訳でもない。
ジョン・カーペンターがそう撮っていたから、マイケル・ベイもそう撮っただけだ。
個人的には傑作だと思うのだが、まともに公開されていないのが謎だ。
要塞警察は人気があるはずなんだが…笑
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