レジェンド 狂気の美学のレビュー・感想・評価
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まあまあだった
トム・ハーディの二役が見事で途中から全くの別人としか感じられないくらいであった。
ストーリーがさっぱり面白くなくて、特に何の感動も興奮もなかった。全体的に退屈で時計を15分おきに確認した。
面白い場面はちょっとあった。兄弟で敵の巣窟であるパブで乱闘するとこはメリケンサックを両手にはめているところがよかった。額を撃たれた男が、ニヤッと笑ってから死ぬのが面白かった。ナイフでめった刺しするところもよかった。あと、かっこいいオープンカーがズブ濡れになっているところは心が痛んだ。彼女が必死でホロを出そうとしているのを「何もできない女」と冷え切った目線で見ていたのはよかった。
ヒロインに何の魅力もなく、面白味も可愛げもなく、ただ文句を言うだけの存在で『グッド・フェローズ』の拳銃渡されて興奮する妻を見習ってほしい。
軽いタッチで描き過ぎ
正統派な主人公と個性的な狂気な脇役を同時に演じ切ったT・ハーディは素晴らしい。
肝心の内容は数ある名作ギャング映画には程遠く緊迫感も緊張感も無くて重厚なドラマ性が弱くPOPな軽い感じが邪魔。
クレイ兄弟の伝記を描ける程の手腕があるようには思えない監督が原因!?
狂気な弟のぶっ飛んだトラブルメイカーっぷりな描写の少なさに苦悩する兄の描写をメインに何処に焦点を当てたいのか。
一度、映画化されているらしいが比較して観てみたい。
弟の常軌を逸した破天荒ぶりに翻弄される兄がJ・ペシとデ・ニーロ、R・リオッタの状況に似通ってはいるがドッチも年代は違うが実話で参考にしたにしても遠く及ばず。
比較するのは御門違い!?にも感じてしまう。
何か恋愛要素が強くてコミカルに今風な雰囲気で残念。
ハーディを堪能するための映画
どの場面もハーディがみられるこの映画の素晴らしいこと。兄弟二役では若干似つつも違う個性を演じ分ける細やかさも必要だろうし、何より印象深かったのは声の演技!彼は幾つの声を持っているんだろうか、、、
いまも聞き覚えのある、懐かしい当時の?ヒットソングを中心とした音楽と、ファッションも見所。
純愛そして兄弟愛
60年代のロンドン、ギャングの兄弟のお話し。実話だそうだがシチュエーションが面白く、最後までフィクションのつもりで観てしまった。統合失調症の弟ロニーを助ける好感度高い兄のレジー、彼には一途に彼を愛し続ける恋人フランシスがいる。ギャング映画でなければ、ドラマは純愛と兄弟愛といって良いかもしれない。各々は誰でもそうであろうが、みんなユートピアを探している。しかし、ロニーは知っている、ユートピアとはどこにもない場所を意味することを。
一方、この映画はプロ向きなのかもしれない。これも後で知ったが、なんとロニーとレジーを演じるのは、名優トム・ハーディただ一人。言われて初めて気がつき、なるほどなるほどと思ったが、では、あの血みどろの喧嘩はどう撮影したのだろうか。高得点の評価はこのあたりだろうが、ボクは最期までレジーの恋物語として観てしまった。
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