「佳作」あなたの旅立ち、綴ります CBさんの映画レビュー(感想・評価)
佳作
ひとりの口が悪い嫌われ者の女がいた、だけで終わってしまう状況を、彼女が自分の訃報を自分が生きているうちに書かせておきたいと思いついたことによって、彼女の人生も、さら訃報を書く役になった若い女性の人生も大きく変えることになっていく、というストーリー。
主人公とライターであるアンは、彼女の本当の姿を振り返っていくのだが、とにかくいやな女なので、そこかしこにおもしろい。こんな女じゃ、望ましい訃報はいくらがんばったところで書けないだろう、と思わせられる。そんな、なんでも自分でやらないときがすまず、やってもらったことには皮肉ばかり言う彼女のほんとうの心が、最後に明らかになるのはみごと。
佳作とみなされているのは、そんな主人公の姿だけではなく、描く立場であるアンのライターとしての再生物語にもなっているからだろう。
「失敗することこそが、あなたを育てる。恐れず、進みなさい」というメッセージ自体はよく聞くものだが、映画を観終わった自分の心に、その言葉はしっかりしたものとして届きました。
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みかずきさんのコメント
2022年8月12日
みかずきです
共感ありがとうございます。
事前宣伝もあまりせず、目立たない作品でしたが
心温まる作品で、人生の示唆に富んが良作です。
掘り出し物の見つけたような感覚がありました。
こういう作品をレビューを通して多くの人に知ってもらい観てもらうのが、
レビュアーの使命だと思います。
では、また共感作で。
-以上-