「俺たちには明日しかない」エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に o/k/bさんの映画レビュー(感想・評価)
俺たちには明日しかない
リチャードリンクレイターにしか撮れない映画。
バッドチューニングの続編として位置付けられそうだが、もはやドキュメントでしかないその捉え方はやはりBoyhoodを経たからこそであろうし、そう言う意味でも監督のキャリア集大成の結晶だと感じられた傑作だった。
事実、出演者全員が輝いていて、全員が主役だった。もっと言うと、この映画には映らなかったあいつもあの子も(もちろんサウンドマシーンのバーテンも)主役だ。誰に自身を投影させるか、あるいは客観的にあの野球部連中の日常を眺めるかはそれぞれに委ねられている。
映画的カタルシスが一切無い作品だが、刹那をありのままに切り取っているのだから当然だろう。
日常なんてこんなもんだし、これくらい最高だった。
僕らだってあの頃は。
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