「考えさせられる映画」帰ってきたヒトラー たくさんの映画レビュー(感想・評価)
考えさせられる映画
ヒトラーというフィルターを通して現在のヨーロッパ、そして世界が抱える問題を考えさせられる映画です。
移民問題や過去の歴史からくるドイツ国民のある種の劣等感、抑圧感と、そこから解放してくれるかもしれない人物に対する人々の熱狂が描かれています。現実離れした話のようですが、現実の世界においてもドナルド・トランプの快進撃やBREXIT(どちらも支持者達でさえ現実になるとは思っていませんでした。)に共通点を見いだす事ができるドラマです。
同時に、困難な時代における民族主義の台頭を、第二次世界大戦開戦前夜のドイツの姿に今日のドイツの姿を重ね合わせて、甘い誘惑の先にあるものを予感させながら警鐘を鳴らしています。
その結論があるから許されるのか、ヒトラーの口からはほかの人種や民族に対してかなり過激な発言が繰り返し飛び出します。そのせいで途中はかなり右寄りな映画のように感じますが、やはり”ぶれない”ドイツらしく ”立派に”左寄りな作りになっています。
しかし、映画全体が軽いタッチで描かれているので、過激な言動もユーモアとして肩の力を抜いて楽しく見ることができます。
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