劇場公開日 2016年6月17日

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「まさしくブラックコメディー」帰ってきたヒトラー 沖本かこさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0まさしくブラックコメディー

2016年7月18日
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鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

知的

彼のコミカルなキャラクターと恐ろしい戦略法にいつまで笑っていられるか。
気づけばその名演説についつい真剣に耳を傾け共感させてしまうところはさすがヒトラーです。。。

「ヒトラー最期の12日間」も合わせて見ていただければ楽しさも2倍かと!

史上最悪の独裁者と言われたヒトラー、だがしかし彼だって人間である
国民を洗脳したと言われたヒトラー、だがしかし彼ほど国民の気持ちを見聞きした人があの時代にいただろうか
恐ろしく冷徹だと言われたヒトラー、だがしかしそんな彼を生み出したのは理不尽な扱いを受け苦しんだ国民の本音なのではないだろうか…というなんともブラックコメディー満載の映画です。

映画を見る前はてっきり戦争もない平和で充実した世界に心癒やされ、彼のとがった心も丸くなっていく感動的展開も予想していましたが…まあそんなものはまっっったく無し!!!!
彼を美化することもなく、逆に悪人にしたてるわけでもなく、「彼」という人間をまるでありのままにリアルに描写していました。
そこもまたいい。

子どもから大人まで楽しめる映画ではないですが、学校の歴史の授業で勉強したわ!ぐらいの学生たち、若者たちにもぜひ見て頂きたい。
今の時代と昔の時代の考え方、生き方の違いが分かりやすく楽しく見れるし色々と考えさせられるかと。

沖本かこ