「【”空気は読むより作る!そしてパラパラ漫画が起こした奇跡。”今作は、超ポジティブ思考の心優しき男子高校生が、ある事情により記憶障害になった女子高生に齎した奇跡を描く恋愛映画である。】」一週間フレンズ。 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”空気は読むより作る!そしてパラパラ漫画が起こした奇跡。”今作は、超ポジティブ思考の心優しき男子高校生が、ある事情により記憶障害になった女子高生に齎した奇跡を描く恋愛映画である。】
■長谷(山﨑賢人)は初めて出会った日から惹かれた同級生・藤宮香織(川口春奈)に「友達になってください」とお辞儀をして手を差し出すが、香織は”無理です。”と断る。
香織には、1週間で友達のことを忘れてしまうという記憶障害が、中学時代の或る出来事がきっかけであり、彼女はそれ以来友人を作らずに学校生活を送っていたのである。
だが、長谷はその事を知っても諦めずに交換日記を交わす事を提案し、受け入れて貰うのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・何より、長谷を演じた若き山﨑賢人さんの、明るいオーラと諦めない姿勢が見ていて気持ちが良い作品である。
・彼が、漫画研究会に属していて、苦手な数学の時間にはいつも余白の大きい分厚い本に落書きをしているという設定が再後半に効いてくるのも、上手いと思う。
・ちょっと、意地悪な藤宮が中学時代の女子や、高校時代の女子なども登場するが、長谷の明るさに救われている。
・中学時代に、良い仲だった九条(上杉柊平)が、転入してきて、最初藤宮に冷たい態度を取る理由も、劇中で中学時代に起きた悲劇に起因する事が明らかになるし、基本的にこの作品では真の悪人は出て来ないのである。
■そして、藤宮は九条との関係を思い出し、長谷の事は忘れてしまい、高校三年の卒業式を迎える。
だが、そこで図書委員(ナント、伊藤沙莉さんである。個人的に根性の女優さんだと思っており、応援している方である。ご存じの通り今では堂々たる女優になられている。)に呼び出され、”ずっと借りていた本を返してください!”と言われた時に、その場にいた長谷が、”あ!”と言ってカバンから取り出した余白の大きい分厚い本が、風に吹かれ彼が書いていたパラパラ漫画が、藤宮の目に留まり、彼女が慌ててその漫画を読むシーンは、名シーンである。
そして、彼女は”誰がずっと、自分を励まし記憶を戻してくれたのかを知るのである。”
彼女は長谷を屋上に呼び出し、それまでと逆パターンで、長谷に対し”友達になって下さい。!”と手を差し伸べるのである。
<今作は、超ポジティブ思考の男子高校生が、ある事情により記憶障害になった女子高生に齎した奇跡を描く恋愛映画なのである。>