「これぞアニメーション」レッドタートル ある島の物語 町山高橋宇多丸さんの映画レビュー(感想・評価)
これぞアニメーション
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世間は君の名はに浮かれているが、我々はこの81分のサーガを観よう!
素朴な絵作りはエドワードホッパーとウィリアムターナーを思い出させた。蟹や鳥、コウモリなどを映すことで上手く時間の経過を表していたのは宮崎駿に通じるものを感じた。
幾何学的な直線をもつものが一切なく、本来人間はどんな生活をしていたのか、本来人間にとって大切だったものは何かを必死に伝えようとしていた。
初めの方で主人公が樽を見つけ、取りに行こうとしたら岩の間にはまり、なんとか潜水して脱出するシーンがあった。しかし樽はからっぽだった。これは我々人間のメタファーではないだろうか。
おそらく全編にわたってアダムとイブ、そしてノアの洪水がモチーフとなっているだろう。
最後に映画はセリフが少ないほど面白いと思う。
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