「モーガン抜きに成立しない映画」最高の人生のはじめ方 うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
モーガン抜きに成立しない映画
奇跡のバランスで集まった役者陣。
名演技を自然にやってのける子役と、絶妙の表情を見せる犬。
そしてヴァージニア・マドセンの影のある上品さ。
脇を固める人物たちもみんないい。ピエロですらも…。
しかし、それを見事に調和させ、見事に一本の映画として成立させてしまうのは、モーガン・フリーマンの存在抜きに考えられない。
感心したのは、セリフのやりとりがよく錬られて、ポンポンとテンポ良くストーリーが進行していくこと。
ギリギリのバランスで、観客の理解の範囲を超えずに話を振っていく。語り口が抜群にいい。
全編通してスローにお話が続いていくが、実はとんでもない情報量のストーリーが詰まっている。
それを可能にしたのは、がっしりした骨組みのストーリーと、練りつくした脚本、そして、モーガン・フリーマン!
彼以外の俳優で、この映画はできない。
シャーロットの奏でる「月光」も素晴らしかった。
ただし、
若い人は、退屈かも。
ちょっと、疲れている人。気持ちが沈んでいる人。には最高の癒やしになる映画です。
2014.1.1
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