ぼくのおじさんのレビュー・感想・評価
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おじさん意外とモテるな
おじさん、生活能力ゼロで口先ばっかなんだけど、あんまり鬱屈してないんだよね。だからか、困ったことに(?) 愛嬌があってかわいい。ダメ人間には間違いないが、自分をダメだと思っていなそうなのが良い!
彼は優しいところもあるし愛されるタイプですな。やはり、ダメを生きるには腐らず卑屈にならないことが大事ですねぇ。
エリーさんの物語については、母と子の物語をもう少し深めてほしいな、とも思いましたが、軽い映画なのであれくらいがいい塩梅なのかも、との結論です。
ひっきりなしに流れるおじさんサンデーのメロディーは素敵だし、雪男くんをはじめ子役たちもいい感じだし、笑いっぱなしの楽しい映画でした。
しかし、憎みきれないロクデナシを演じることにかけては、松田龍平の右に出る者はいませんね。
平成版寅さん の印象です
映画が始まり、「ぼく」の家に居候をしている「おじさん」が「哲学者」だと何度も名乗るので、てっきり「プー太郎か?」と思ってしまいました。それと同時に「寅さん」の匂いがしてきました。
期待を裏切り(?)哲学者おじさんは寅さんとは違ってインテリゲンチアです。
カントの言葉を引用したりするのですが、でもそういうところがとても胡散臭いのです(笑)。
「寅さんは相手のための嘘はついたけれど、おじさんは自分のための嘘だなあ!でも人情味のあるところもあるなあ」など、時折寅さんと比較してしまいました。
「ぼく」が好演でした。
ぼくの家族、もっと登場して欲しかったです。
今後シリーズ化されることを期待しています。
2代目寅さんは彼で観たい
兄夫婦の家に長らく居候中で、哲学部の非常勤講師として週1に大学へ出向く以外は万年床でゴロゴロ過ごすダメな叔父の生活を、小5の甥が宿題の観察日記目線で綴る喜劇。
生半可なインテリゆえに、汗水垂らして日々の糧を得る様な労働意欲が1ミクロンも無い不精者を演じたのは、邦画界の真打・松田龍平。
『舟を編む』の真面目な編集者が印象深いけど、『まほろ駅前』&『探偵はBAR』両シリーズを愛する映キチとしては、やっぱり松田龍平はロクデナシ役が銀幕に見事に映える。
お土産やとムカデの玩具を渡して義姉(寺島しのぶ)の怒りを買ったり、コロッケカレーを奢ると意気揚々と二人で店に行くも無惨に撃沈するetc. etc.
十八番の芸と化したグ~タラぶりに、今作で最年少の相方を務めた甥が、嫌々ツッコミを入れていくコンビ芸はホノボノとテンポ良く進む。
多感でマセた子供と何を考えてんだか解らない大人との微笑ましい距離感やけど、何処かミステリアスな駆け引きに、今は亡き先代の名作『家族ゲーム』を思い出し、感慨深かった。
此の奇妙な関係性は、お見合いで一目惚れしたマドンナ・真木よう子を追い掛け、彼女の故郷・ハワイへコンビで上陸する展開となり、他愛ないお茶の間コントから淡い恋愛ドラマへと趣が様変わりして、最後まで飽きない。
勘違いから生じたマドンナとのラブロマンス、恋敵・戸次重幸との意地の張り合い、そして、切ないけど解りきった定番のオチに至るまでのオッサンの浮わついた行動パターンを、子供が冷めた眼で呆れながら見届けていく世界観は、いつの間にか寅さん&満男のキャッチボールを彷彿とさせ、妙に懐かしさを覚えた。
旅先で明らかに不利やのに、強がってみせる男の性に、笑いよりも先ず哀愁を誘うキャラクターは、車寅次郎その者と云えよう。
よって、『男はつらいよ』が復活したら、2代目寅さんを松田龍平が襲名したら、さぞかしオモロいやろなと空想しつつも、彼にテキ屋は似合うかなと呟き、劇場を後にした。
そんな、けっこう毛だらけな秋の昼下りに、短歌を一首
『ゴロゴロと 旅路綴りて 咲くオハナ 恋は哲学 ハワイへつづく』
by全竜
ユルイカンジがサイコーです。
子役の皆さん、GoodJob☆です。
松田龍平さん、相変わらずサイコーです。観ていて安定感と期待を裏切らないプロ意識を感じます。
個人的には、控えめな戸田恵梨香ちゃんの先生が大好きです。真木よう子さんもいつも素敵です。
皆さん次回の出演作品も楽しみにしてます。
ダス エスト グート
映画『ぼくのおじさん』を見てきました。あまり、予告編もやってなくてスルーのつもりでしたが、意外に評判が良いので見てきました。
確かにゆる〜い物語で、松田龍平がいい味出しています。でも、物語にいまひとつ山場がない。おじさんが日系のハワイの女性に恋をし、結局人の恋の橋渡しをしてやるところは、まるで寅さんですよね。少し退屈したので、評価は⭐︎⭐︎⭐︎です。
ほんわか のんびり 最後にほろり
序盤からのんびり ゆっくりと物語は進む。面白い。子供の視点からのナレーションが良い。松田龍平は良い役者だと再認識。懐かしいテイストの映画。山下監督はこういう話を上手くみせるなあ。
タバコに火をつけてから百円ライターを上着の内側のポケットに入れたおじさん
何ごともズボラな感じに見えて頼りなさそうなおじさんだけれども、ベンチに座ってタバコに火をつけた時、百円ライターを上着の右の内側ポケットに慣れたように入れたのでした。
百円ライターをわざわざ上着の内側のポケットに仕舞うのは、私にとって考えられないことだったので、おじさんのさり気ない行動を意外に思ったのでした。
こんなおじさんの出現を待っていた
最近ヒット作品観ることが続いたのですがひさしぶりにゆるい映画を鑑賞。
北杜夫原作を松田龍平が主演。自分の好きなテイストだなぁと思ったら「天然コケッコー」「リンダ・リンダ・リンダ」の山下敦弘が監督でした。
後半はオリジナルストーリーとのことで映画向きの展開ではありますが、この作品に関してはむしろ最後まで日常編ペースでも良かったかな…
松田のぐうたらだけど憎めないおじさん役がいい味だしていました!(ツイッターの住人が好きそうなキャラかな)
こんな世の中ですから、少しはこんなおじさんがいてもいいんじゃないかなーと思いました。猫もでるよ!
かるーい寅さんものみたい。
今で言うほぼニートなおじさんの人情コメディ。
憎めないのは押しに弱く人に迷惑かけず素直なところ。
松田龍平がボーっとしながらいい味出してて子役の掛け合いも妙。
ヒットして甥っ子が成長しなければおじさんと甥っ子のバディームービーでシリーズ作れそうだけど…。
山下敦弘版の「男はつらいよ」
山下監督は、憎み切れないダメ男を描くことに長けているので、この題材は合っているのではないかと思っていたのだが、予想どおり面白かった。現実にはいない、物語だけの存在である『おじさん』を松田龍平が飄々とユーモアたっぷりに演じていて、そんな彼の演技や甥とのやりとりを見ているだけで楽しかった。是非、寅さんのようにシリーズ化して欲しいのだが・・・。
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