「松田龍平だから醸し出すことが出来た絶妙な「おじさん」」ぼくのおじさん 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)
松田龍平だから醸し出すことが出来た絶妙な「おじさん」
山下敦弘のメガホン、松田龍平主演作。北杜夫が自身をモデルに書いたロングセラー小説が原作。
小学生のぼく=春山雪男と、大学で臨時講師として哲学を教えている居候の「おじさん」のコントラストは特別珍しいものではないのだが、これを松田が演じると全く異次元の魅力を放つから不思議だ。
真木よう子扮するエリーに一目ぼれし、会いたい一心でハワイにまで行くわけだが、おじさんのポンコツ具合に失笑を禁じ得ない。松田は演じること以外、特に欲がないようなパブリックイメージが定着しているが、今作の不器用なおじさん役は、まさに適役といえるのではないだろうか。
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