「2人の関係性がいい」ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
2人の関係性がいい
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画面が落ち着いた感じで素敵。内容とも合った雰囲気でした。
題名も原題「Genius」よりも好きです。物語の根幹にも沿っていますし。
作中でも本の題名について触れているシーンがありましたね。個人的には邦題のほうが興味を惹かれます。
トムとパーキンズの関係が素敵でしたね。友人であり、師弟であるような。
一番好きなのは2人で「時と川の」の推敲をしていくシーン。意見を言い合いながら作品をより良いものにしていく様子がスピーディに描かれていて楽しかったです。
トムが自分の文章をジャズ音楽で伝えるのもおもしろいですね。しかもなんとなく言いたいことが伝わってくるのが凄い。芸術を別の芸術で表すことができるということは、どこか通ずるメカニズムがあるのかなと感じられました。
コリンファースはハマり役といえば確かにそうなのですが、イメージ通りすぎて、特別に良かったとは言い難いです。
ジュードロウの奇人さとナチュラルクズ(褒め言葉)っぷりは良かったです。
ニコールキッドマンは綺麗で衣装も素敵。
ただ、役としてはトムにおざなりな扱いをされているのはわかるのですが、具体的な描写が少ない割にあまりに追い詰められすぎているので、感情移入はできなかったです。
パーキンズに反感を持つのはむしろ不快にすら感じました。
ストーリーとしては、これからどうなるのかなと思っているところで急に終わってしまったので、尻切れとんぼに感じてしまいました。実話が元なので仕方ないですが。
トムが登場人物ではない現実の人と、ひいては自分と向き合って、成長して人の心がわかるようになった後を見てみたかったです。
ラストには涙。手紙はずるいよ。
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