劇場公開日 2016年6月11日

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「妄想は妄想でとどめておくのが常識人。心理的・物理的障害を越えてしまうのが犯罪者。」教授のおかしな妄想殺人 ドン・チャックさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0妄想は妄想でとどめておくのが常識人。心理的・物理的障害を越えてしまうのが犯罪者。

2016年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

Movixあまがさきで映画「教授のおかしな妄想殺人」(Irrational Man)を見た。
軽快なジャズのBGMが流れる中で殺人などの事件がおこるコメディドラマである。

原題の「Irrational」は「理性のない」「分別のない」「道理のわからない」などの意味らしい。

ウッディ・アレン 監督の映画を見るのは2014年公開の「ブルージャスミン」(Blue Jasmine)以来である。

ホアキン・フェニックスはお腹の出た新任の中年大学教授。
ご近所で同僚のパーカー・ポージーからドラッグやセックスの誘いを受けるが応じようとしない。
その理由はホアキン・フェニックスの厭世的感情で、性的不能などもその一要因である。
ロシアンルーレットの場面などハラハラしてしまう。

教え子のエマ・ストーンから好意を持たれ、徐々にその距離を縮めていく。

すべてに無気力なホアキン・フェニックスだったが、偶然カフェで噂を聞いた悪徳判事を殺害しようという妄想に取り付かれ、それを実行に移すことに生きがいを感じ、それとともに性的な能力にも回復を果たす。

計画通りに判事を殺害することに成功したホアキン・フェニックスだったが、
事件当日の早朝に外出する姿をパーカー・ポージーの夫に見られていたり、
青酸カリを盗み出す現場にいるところを教え子に見られていたり、
殺害計画を記したメモをエマ・ストーンに発見されたりして疑いを持たれる。

奔放だと思われたエマ・ストーンが実はごく常識的な人物であり、その彼女から警察に出頭することを要求されたホアキン・フェニックスがその後にとった行動とは?

上映時間は95分。
映倫区分はGではあるが、終始セクシーな描写が多いのでお子様は見るのを避けたほうがいいかもしれません。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。

ドン・チャック