「無限ループによって描かれる人生と運命。」パラドクス NandSさんの映画レビュー(感想・評価)
無限ループによって描かれる人生と運命。
前提として
・予告編は何度か視聴済
・イサーク・エスバン監督の作品は未視聴
非常用の螺旋階段や田舎の長い国道、エスカレーターなど「出口、あるよな?」と、ふと考えてしまう恐怖が現実になったループもの。
ただし、生活に必要なものが揃っている。一日経つと新しく補充もされる。ここはループものにしては異色な部分だ。『世にも奇妙な物語』を思い出す。
ここの設定が生き、若者と老人の対比、人生の定理を描いた作品にもなっている。
ここに強いメッセージを感じた。
色々な謎が映像に映し出されるが、明確に明かされない。それがホラーとしても、考察ができる深い作品としても成り立つのが素晴らしい。
「おいおい、そこまで映すのかよ」みたいなグロテスク描写があったり、画質や音楽、編集に低予算感があるのが気になるところ。
とはいえ、「面白いものを作ってやろうぜ!」という気概を感じるので最後まで見入ってしまった。
予告編から気になってはいたが、かなり予想外かつ面白かった作品。
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